INTERVIEW 役員・所属長インタビュー 主婦と生活社がしていること

コンセプトは「ママだって、ちゃんと自由に」

ママにも自由な選択肢がある社会を実現したい!

「CHANTO」編集長

中川 雄太

Nakagawa Yuta

変化する家事や育児のあり方の「一歩先」を

共働き世帯が増えてきたこともあり、『すてきな奥さん』という歴史ある雑誌をリニューアルし、2014年に創刊されたのが、働くママ向けの生活実用誌『CHANTO』です。家事をメインに、ファッション、メイク、子育て、家族旅まで、取り扱う企画は「ママの生活に関することはなんでも!」。創刊当時は、「ちゃんとラクする」をコンセプトに、読者であるママたちに役立つ家事の時短テクニックなどをメインに紹介してきました。でも、5年間で共働き世帯はさらに大きく変わり、夫婦の家事や育児のあり方も少しずつ変わってきたかな、と感じています。
変化してきているとはいえ、まだまだママに家事や育児の負担は大きいです。僕が編集長になった今年から、コンセプトを「ママだって、ちゃんと自由に」、と一歩先に進めました。世の中の夫婦を見てみると、夫のほうが「長時間働く」「飲みに行く」など、自由な選択肢が多いように思います。でも、ママだって夫と同じように、自由な選択肢があっていいはず! と思うわけです。僕は男性ですが、妻が自由に飲みに出かけるようになれば、自分も同じように自由に飲み歩けるようになるわけで(妻とケンカせずに、平和的に飲みに行く。ココが重要!)。そんな社会を実現したい思いで、『CHANTO』を編集しております。

育休を取得したことで、ママたちの大変さを実感

これは、いちばん自慢したいことなんですが(笑)、僕は当社男性社員初の育休を取得したんです。男性の育休の制度や補助金などを自分で調べ上げて、当時の所属長や総務部にも相談したところ、「やっちゃえ中川!」と背中を押されて(やりたいことは、どんどんやらせてくれる会社なんですよ)。せっかくなので、生後2か月の赤子をひとりで見ながら、妻にはどんどん外出してもらい、数日間、家事と育児の「ワンオペ」をやりました。今まで体験したことのないことで、それはもうすごく疲れました(笑)。
命を守りながら、家事もできちゃうなんて、世の中のママたちすごすぎる‼ と、世の中のママたちに尊敬しかありません。と、同時に、家事と育児の1日の総量を初めて知り、ママのみなさんちょっと頑張りすぎでは…と感じました。もちろん、夫が協力している家族もあると思いますが、それでもまだ、ママたちの負担が大きいのが現状です。もっと頼って、夫と同じくらい自由な選択肢もあって当然では…と思ったんです。そのときの経験を活かしながら、ママたちを自由にするための毎日企画やキャッチコピーを考え、ページを作りつつ、家では家事も育児も分担しています。

毎日の暮らしが、すべて企画のアイデアに

生活実用誌の編集の仕事は、生活そのものすべてが企画になります。僕の場合は、犬の散歩で近所の人と話しながら、朝に洗濯や掃除をしながら、週末に料理を作りながら、夜泣きした子どもをあやしながら、妻とテレビを見ながら…。もっと時短できる家事はないか、もっと子どもをラクに寝かしつけられないか、テレビを見ながらできる簡単なストレッチはないか。ただ、毎日暮らしているだけなのに、それが企画のアイデアになるんです。
部員にはママやパパが多いですが、子どもの数も年齢もバラバラですし、独身の部員もいます。性別も年齢も関係なく、みんなそれぞれに異なる生活があるということは、複数の視点があるということ。より企画の幅も広がりますが、それをまとめる、ジャッジするのが編集長の仕事です。
編集部員のおしゃべりから、企画やキャッチコピーをブラッシュアップしていくことも。家事や育児の実体験があるから語れることもあるし、逆に経験したことがないからこそ、「その視点があったか!」なんて新しい発見をすることもあります。

常識を疑う「型破り」なくらいがちょうどいい

マスコミっていろんなメディアがありますが、その中でも出版って特に不思議な存在ですよね。紙の雑誌は書店に行けば、中身をすべて確認できます。そして、読者の方に気に入っていただいて初めて、お金を出して持って帰っていただくメディアです。新聞とも、ウェブとも、テレビとも、ラジオとも、ここがまったく違うんです。
では、読者はどんなことが知りたくて雑誌を買うのでしょうか。すでに知っていることばかり、の雑誌ではきっとワクワクしないですよね。だからこそ編集者にいちばん必要なのは、「普通」や「常識」を疑い、新しい提案をする「発想力」なんじゃないかと思います。「何を考えてるのかわからない」くらいの型破りで、破天荒なくらいが、実はちょうどいいのかもしれません。
編集という仕事が好きだということもあるし、次のスターを生み出すというやりがいが僕らを支えているんだと思います

担当雑誌