MESSAGE 代表取締役社長メッセージ

主婦と生活社が目指す 新たな時代の「出版社」

代表取締役社長

髙納勝寿

Takanoh Katsuhisa

「変わらないと生き残れない」時代の出版社のこれから

出版業界全体の売上が年々右肩下がりになっていることは、これを読んでいる皆さんにとっても、すでにご承知のことでしょう。
さらに書店の減少、販売会社の統廃合、出版社の破たん、物流や再販制度の問題など、さまざまな課題が顕在化してきており、業界全体が「変わらないと生き残っていけない」という状況に置かれているのは事実です。
ただし、「出版社は今後なくなってしまう業態なのか」と問われれば、私はそのようなことは決してなく、各社のやり方次第で生き残る道は十分にあると考えています。
実際、当社も過去に比べると売上額自体は減少しているものの、毎年しっかり一定の利益を残せています。当社の場合、『LEON』の広告収入が安定して高レベルであること、また、『週刊女性PRIME』の立ち上げやdマガジンへの参加など、デジタル分野に着手するのが早かったことが毎年利益を出せている要因でしょう。
現在もその流れを進め、紙とデジタル、またはそれ以外のビジネスを上手に融合させてしっかりと利益を出す部署が増えてきています。
例を挙げれば、『週刊女性』と『週刊女性PRIME』のように本誌とWeb双方が補完し合っている部署、『JUNON』のようにブランドを活かしてイベントや動画などで複合的なビジネスを構築している部署、『PASH!』のように本誌から派生したノベルスやコミックスを多様な電子媒体へ展開する部署など、それぞれの部署に合ったビジネスが形作られています。
前述した『LEON』も、ジャンルNO.1誌の地位を維持できているかぎり、要である紙媒体の広告収入はそこまで大きく低下することはないと考えていますし、さらに、紙以外にもECサイトやイベントなどのブランドビジネスを展開できていることが大きな強みとなっています。

「アレンジャー」が新たなビジネスをつくる

紙と紙以外のビジネスの融合、というお話をしてきましたが、紙自体もまだまだ伸びる余地があります。
当社では特に、写真集、キャラクターブック、学習参考書、ノベルス・コミックスなどは現在でも紙の売上が伸びており、今後も期待できるジャンルです。
さらに、今後はデジタルのみで展開するビジネスも出てくるでしょうし、それを積極的に育てていきたいと考えています。紙も紙以外も、その特性に合ったビジネスを見極め、展開していくことが、今後当社がより成長していくための重要なポイントになってくるでしょう。
当社にはさまざまなジャンルの刊行物がありますが、ブランディングがしっかり確立されている媒体が多く存在します。ブランド価値の高い媒体は、さまざまなビジネススキームを展開できるポテンシャルを持っています。そのポテンシャルに対して常にビジネスのアンテナを立て、次のステップに繋がるような判断ができる人が、今後の出版社に必要となってくる人材だと捉えています。
上記を踏まえて、当社の一員になっていただきたい人材のイメージを具体的に申し上げれば、
「この話には、新たなビジネスの可能性があるのではないか」「こうやったら、メディアにさらなる価値が生まれるのではないか」など、コンテンツビジネスをいろいろな視点で考えられる人。
紙とデジタルの幅広い知見を得られる人、さまざまな場所に散らばっているビジネスのかけらのようなパーツを、拾い上げ繋ぎ合わせてビジネスを構築することができる“アレンジャー”のような人。
こうした資質のある方は、ぜひ当社で新たなビジネスの構築に挑戦していただきたいと考えています。
新しいビジネスには失敗もつきものですが、もし失敗したら一度、元に戻せばいいのです。当社はチャレンジ意欲を積極的に買いますし、一回失敗したらもうキャリアが終わりなどということは決してありません。変化が早い時代のためスピード感も大事にしたうえで、新しいチャレンジに対する投資や環境づくりは会社側がしっかりと行っていきます。

「編集者」としてトップを目指してほしい

編集者を目指す人であれば「“いま何が売れるのか”を知りたい欲」が常に根底にあるはずです。
売れるモノを作りたい、という意欲を何年経っても落とさずに仕事に取り組んでほしいですし、そのためのスキームとして人事異動や組織改編も積極的に行っています。
今後、当社のコンテンツビジネスの売上構成は、紙以外の比重が大きく増加していく可能性もありますが、「情報や知識をコンテンツとしてパッケージ化し、広く社会に届ける」という意味では、当社の本業は変わらず「出版社」です。ビジネスの形態が変化していっても、そのマインドはこれからも変わることはないでしょう。
そして、入社したのちのキャリアプランに関しては、ぜひ「編集長や所属長になりたい」という思いを持っていただきたい。現在も各部署からの新しいビジネスモデルの提案には、原則として、予算をつけて自由に動いてもらっています。各部署の黒字化や部下のマネジメントなど、責任が大きい部分もありますが、それだけにやりがいもありますし、編集長・所属長は特にしっかりと厚遇しているつもりです。
若手の皆さんには、ぜひロールモデルとなるような憧れの編集長・所属長を見つけ、次は自身がその立場を目指してほしいと願っています。